はじめに
虫歯治療やブリッジ、入れ歯などは保険が使え、インプラントは保険適用にならないと思われている方は多いと思います。
ただ、インプラント治療でも保険適用される場合があることをご存じでしょうか?
インプラント治療は高額になるケースが多い為、保険が適用されるととても助かりますよね!
ここではそんな、インプラント治療にかかる費用や、インプラント治療で保険が適用される条件についてまとめてみます。
インプラントとは
歯科インプラントとは、何らかの原因で喪失した歯を、チタン金属でできた人工の歯根を顎の骨に埋め込む事により、歯を回復させる治療法をさします。
インプラントのメリット
・高い審美性
入れ歯やブリッジだと留め金が見えたり審美性が悪いですが、インプラントならそういう心配もなく高い審美性が得られます。
・ずれたりしない
入れ歯だと固いものを噛んだ時ずれたり、痛みが生じることがありますが、インプラントならそういった心配がありません。
・しっかりと噛める
インプラントは骨と直接結合しているため、しっかりと噛むことができます。
スポーツなど力を入れて奥歯を噛むことが多い方にとって、インプラントにすることで本来の力が発揮できるのがメリットです。
インプラント治療の費用
インプラント治療を受ける際、保険が適用されない自由診療となることがほとんどです。
そのため、はっきりといくらと決まっているわけではなく、クリニックによって自由に値段を設定してあります。
費用にはインプラントに使われる材料だけでなく、手術代、検査機器などさまざまなものが含まれていおり、おおまかな値段の範囲は1本当たり8~50万円とかなり値段に幅があります。
安く設定されているからと言って粗悪品とは決まっておらず、クリニックの考え方次第だというしかありません。
インプラント治療が保険適用外になる理由
では、欠損した歯を治療するインプラントがなぜ保険適用外なのでしょうか?
そもそも、保険で行われる治療は病気を治すもの、失った機能を回復させるものが多いです。
インプラント治療はこれらにあてはまるものではなく、全ての人が必ずしも必要とするものではないと考えられていることから保険が適用になりません。
インプラント治療をしなくても、入れ歯やブリッジなど保険を使った治療法があるため、今のところ保険が適用されていないというのが実状です。
インプラントで保険が適用される条件とは
ただ、インプラント治療でも条件を満たしていれば、保険が適用される場合があります。
どのような条件なのでしょうか?
条件には症状と治療を行う施設の2つの大きな条件があります。
・症状についての条件
まず、症状については先天性の病気や事故などによるもので、インプラント治療を行わないと回復が不可能なケースで、
1.上あごの3分の1以上が連続的に欠損している
かつ、副鼻腔や鼻腔とつながっていると診断された
2.病気や事故などによって下あごの3分の1以上が連続的に欠損していると診断された
3.あごの骨の3分の1以上が先天的に連続的に欠損していると判断された
4.骨の移植によりあごの骨が再建された
5.あごの骨の形成不全
となっています。
・治療を行う施設についての条件
また、インプラントを保険適用で治療する場合、治療できる医療機関にも条件があり、主に大学病院の歯科や口腔外科などとなっています。
- 歯科または口腔外科がある保険医療機関
- 歯科または口腔外科で治療経験が5年以上、インプラント治療経験が3年以上である常勤歯科医が2名以上在籍する
- ベット数が20以上である
- 医療機器や医薬品が安全に確保されるよう体制が整っている
- 当直体制が整備されていること
となっており、かなり厳しい条件であることが分かります。
個人的な保険で賄える場合も
ただ、健康保険でインプラント治療代を賄えなくても、個人的に加入している保険で賄える場合もあるようです。
加入している保険会社や、治療を受けるクリニックに聞いてみるといいでしょう。
最近ではインプラント治療を行う方が増えていることから、対応可能な保険が増えているため、今後生命保険に新しく加入する場合はインプラント治療に対応しているかどうかもチェックしておくといいですね。
まとめ
インプラントの保険適用になる条件について解説してみました。
ほとんどの場合、インプラント治療が保険適用にはならないようです。
ただ、生命保険の中でインプラント治療に対応しているものもあるので、検討の余地がありそうです。
今後インプラント治療を検討されることがあったら、ぜひ参考になさっていただければと思います。