はじめに
口臭が気になる!
そうお悩みの方は歯周病が原因かもしれません。
歯周病の症状と言えば、歯ぐきから血が出たり、歯ぐきの腫れなどをイメージしますが、それだけではありません。
口臭が起きることもありますし、歯周病が悪化すると全身の健康にも影響が出ることもあります。
ここでは、歯周病の特徴や症状と共に予防法を解説したいと思います。
歯周病とは
そもそも、歯周病の原因は細菌で、この細菌が感染することによりおこる炎症疾患のことを言います。
歯と歯ぐきの境い目の部分をきれいにしていないと、細菌がどんどんたまっていき、炎症が起きたり腫れたりしますが、厄介なことに痛みがほとんどありません。
気づかない間に歯周病はお口の中で静かに進行していきます。
歯周病の症状
以前、歯周病のことを歯槽膿漏と呼んでいましたが、これは歯周病の中で最も症状が進行した状態を言います。
歯周病は初めのうち歯ぐきが腫れたり血が出たり、口臭が起きたりしますが、適切な治療をしないと歯が抜けてしまう恐ろしい病気です。
高齢者の方が入れ歯にしているのは虫歯が原因ではなく、歯周病が原因の場合が多いのです。
ところが、歯周病はあまり重くとらえられていない病気の1つで、その理由は初期段階だと自覚症状もほとんどなく、痛みがないまま知らない間に進んでいくからです。
そのため、自覚症状がでるころにはかなり進行していることがほとんどです。
また、歯周病の恐ろしさはそれだけでなく、歯周病を放っておくと全身の健康に悪影響があることが最近分かってきました。
たとえば、心臓病や肺炎、動脈硬化や脳血管障害…など、歯周病と関連があると想像もつかないような病気が実は歯周病と深い関係があるようです。
歯周病の原因
では、口臭やさまざまな病気が歯周病によって引き起こされることが分かったところで、歯周病の原因についてみてみましょう。
歯周病の主な原因にはたばこや生活習慣、ストレス、糖尿病…などが挙げられます。
当然ですが、歯磨きがきちんと行われていないと、プラークがお口の中にたまっていきます。
特に歯と歯の間や歯と歯ぐきの間のみぞの部分にたまることが多いです。
よく、歯ぐきから血が出たり、赤くなったり、ブヨブヨした状態になるのは細菌が毒素を出しているからです。
このプラークを放置していると歯石へと変わっていき、歯石はブラッシングでは除去できにので、クリニックへ行って処置してもらうしかありません。
プラークや歯石をそのままにしておくと、どんどんプラークがたまってしまい、さらに歯周病を進行させていくからです。
歯周病の初期段階は歯肉炎ですが、この段階だと口臭やうみが出る程度で済みますが、さらに進むと歯槽骨という骨が溶けてしまい、最悪歯が脱落してしまう場合もあります。
歯周病による口臭を防ぐには
歯周病によって起こる口臭を防ぐには歯周病を根本的に治療しなければなりません。
そのままにしておくと、歯周病が自然治癒することはなく進行し歯周病菌が出すにおいに膿のにおいが混ざってしまい、さらに口臭がひどくなると言われています。
歯周病の治療でもっとも行われているのがクリニックでのプラークや歯石の除去で、これらを取り除くことで炎症がおさまり口臭が軽減します。
さらに、自宅できちんとブラッシングすることで、より歯周病が改善されます。
つまり、歯周病ケアにもっとも大切なのは日ごろからしっかりとケアすることなのです。
歯と歯ぐきの間にある歯周ポケットにたまったプラークをしっかりと取り除くようにしましょう。
この歯周ポケットは健康な状態だと1~3ミリ程度の深さですが、4ミリ以上になると歯周病と言ってよく、クリニックで治療を受ける必要が出てきます。
診断するにはプロに行ってもらう必要があるので、おかしいな?と思ったら、かかりつけのクリニックで診てもらうようにしましょう。
セルフケアの重要性
歯周病によって口臭がおこらないようにするにはセルフケアを徹底的に行うことがベストです。
ただ、きちんと磨いていれば1日1回ブラッシングするだけでも十分ですが、食事をした後30分も経てばプラークが固くなっていきます。
その前にしっかりとブラッシングを行うことが肝心です。
みなさんはブラッシングを行う際に歯磨き粉をつけるでしょうが、あまりつけすぎるも考えものです。
ブラッシングがいい加減でも歯磨き粉による爽快感からきちんと磨いているような気分になるからです。
ブラッシングで取りきれなかったプラークは歯石となり、どんどんたまってしまうため、その前に取り除く必要があるわけですね。
まとめ
歯周病によって口臭が起きることがお分かりいただけたかと思います。
また、それ以上に歯周病によって全身の恐ろしい病気が引き起こされることが分かりました。
たかが歯周病…とあなどることなく、日ごろからきちんとセルフケアを行っていただき、口臭だけでなく病気を予防していただければと思います。